堀ちえみの舌癌は誤診?歯医者が口内炎と見分けできず深刻化した原因は?

本日2019年2月19日、タレントの堀ちえみ(52)さんがご自身のブログを更新し、口腔がん(舌がん)を患っていることを公表しました。19日に入院されたので、おそらくブログは病院のベッドの上で更新されたのでしょう。。

22日に受けるという手術は12時間にも及ぶとか。。。とても心配ですが、どうか手術が成功しますよう陰ながら応援したいと思います。

それにしても…今回の堀ちえみさんの舌癌発覚に至るまでの経緯を拝見して、なんだかあまりにもあまりな話で…

今回は「堀ちえみさんの舌癌がなぜ深刻化してしまったのか」について記事にしたいと思います。

堀ちえみのプロフィール

まずは堀ちえみさん自身のご紹介を。といっても、ものすごく有名な方なので、芸能界での経歴は割愛させていただきますね。今回は、堀ちえみさんの「病気の経歴」について触れたいと思います。

堀ちえみさんはいままで何度か、過去に3度の大病を患われた経験があります。

1度目は30代のときに突発性急性膵炎に。手術が遅れれば命を落とすほどの重症だったそうです。

2度目は15年に突発性大腿骨頭壊死症を発症。この病気は股関節の大腿骨頭に血液がまわらず壊死し、体重に耐えきれずに圧壊するというもので、歩けなくなるほどの痛みが襲います。この病気は激痛に悩まされますが、堀ちえみさんはセラミック製の人口股関節を入れる手術を受け、普通に歩けるまでに回復されました。

しかしその後、次は16年にリウマチになり、神経障害性疼痛に。どちらもやはりとても痛みを伴う病気で、堀ちえみさんはいままで痛みと日々戦ってこられたんだなぁと容易に想像できます。

それでも彼女はこうした難病を乗り越えて、7人の子供の母親としても頑張っておられました。

しかし今回、舌癌(ステージ4)という大病を患われ、しばらく芸能活動を休んで治療に専念せざるをえない状況になられたのです。。。。

舌癌の原因と症状

では今回堀ちえみさんが告白された『舌癌』とはどういう病気なのでしょうか?

「舌癌」とは、口の中にできる癌の50〜60%を占める癌で、一般的ながんの発症年齢のピーク(50代~60代)とは異なり、舌がんは20代の若い方でも発症するという特徴を持っています。

舌がんの典型的な症状として、舌の両側の縁の部分にできる硬い「しこり」があげられます。これが歯にあたるなどして、出血や痛みを伴うこともあります。また、頻度は少ないですが、舌先の裏にがんが生じることもあります。舌の表面中央や先端にできることはほとんどないようです。

舌がんは舌の横の部分にできやすいため、口内炎と間違われやすいですが、両者には大きな違いがあります。

暴飲暴食、急激なストレス、噛んだなどの口内炎なら1週間から10日ほどで治りますが、舌がんの場合は自然治癒はしません。また、通常の口内炎のような痛みを感じないことも、舌がんの特徴です。

しかしやはり、初期の舌がんは口内炎に似ているため、耳鼻科や歯科あるいは内科などを受診しても「口内炎」と誤診を受けやすい傾向があります。処方された塗布薬を使用しているにもかかわらず、口内炎のようなしこりが2週間近く治らないようであれば舌がんを疑い、専門的に診察してくれる病院に相談されたほうがいいと思います。特に、舌表面がざらつきしこりが触れるほどになっているときには注意したほうがいいようです。

舌癌の原因はまだはっきりとは分かっていませんが、舌は皮膚と違って「粘膜」ですので、慢性的な刺激が癌につながりやすいといわれています。
 <タバコやアルコール>
 <刺激物(香辛料など)>
 <慢性的な刺激(よく舌を火傷する、ずれた歯が舌を常に刺激、合わない入れ歯など)>
なども、舌癌の原因の一端を担っているのではないかと考えられています。

舌がんの検査や治療は、主に耳鼻咽喉科や頭頸部外科で行われます。地域の耳鼻咽喉科を受診し、がんが見つかって頭頸部外科へ紹介される患者さんも多いため、まずはお住まいの地域の耳鼻咽喉科に相談するのがいいでしょう。

堀ちえみが舌癌と診断されるまで

・・・・ですが。堀ちえみさんはちゃんと、病院(内科?)も、歯科医院も、リウマチの主治医にも、口腔内の異常を相談されているんですよね。。。。

なのに、最初の病院では口内炎としてビタミン剤や貼り薬を処方され、悪化後は歯科医院を受診してレーザー治療を受け、リウマチの主治医にはリウマチの処方薬の副作用を疑われて投薬一時中止の処置。。。。

どんどん悪化の一途をたどる口内の炎症に堀ちえみさんご本人が「舌癌」の可能性を疑い、専門医に駆け込んでやっと「舌癌」の診断を受けたのです。。。。

2018年の夏頃に舌の裏側に小さい口内炎ができたことを自覚されてから、専門医にやっとたどり着いたのが2019年1月21日。診断結果は「舌癌ステージ4」でした。もちろんこれから治療に専念され、きっといい結果になってくれると信じたいのですが、それでもやはり、もっと早く診断がついていればと悔やまれます。。。

舌癌と口内炎の見分け方は?掛かりつけの歯医者が誤診した原因は?

どうしてそのような誤診が重なってしまったのでしょうか?

上記でも説明しましたが、舌癌の初期は一見すると口内炎に似ています。なので、初診でそのような誤診が起こってしまったのは、仕方がないのかなぁとも思ったりするのですが、それにしても、何度も口内炎で受診し、それもおそらく「位置が変わらない」「治癒の兆しがみられない」口内炎だったと思われますから、どこかのタイミングで「舌癌」を疑えるポイントはあったのではないかと思ってしまいます。。。

セカンドオピニオンの必要性も確かにありますが、堀ちえみさんの場合は少なくとも3か所に口内炎で相談されているわけですから、今回のケースに限っては、セカンドオピニオンで解決する事態ではなかったのですよね。。。

やはりいかにはやく「専門医」にたどり着けるかが鍵なのかもしれません。医師に相談することはもちろん大事だという大前提を踏まえたうえで、あえて「どうしてもおかしいと思ったら自分で動く」ことの大切さも訴えたいと思います。

医師の誤診を責める声や医師の声

今回の堀ちえみさんの舌癌について、ネットでも騒がれていました。一部抜粋でご紹介します。

・私も舌癌です。診断されるまでに歯科や皮膚科や色々周りました。結論を言うと、舌癌を知らない医者が多過ぎます。いい加減な診断を受けて、一向に良くならない。堀ちえみさんと同じ状況でした。未だに許せない先生が数名います。どうか舌癌の事を歯科や皮膚科の先生方は知ってください。

・旦那の元上司も舌癌だった。やはり歯が痛いと歯科で治療してて発見が遅れた。

・FF外口腔外科医ですが、一般歯科医院で舌癌を口内炎と間違えてレーザー当てまくって一向に治らずにむしろ悪化させ、検査・治療が遅れるケースはかなり多い気がします。知識ない歯科医はレーザー治療やめた方が良いのでは…と思ってしまいます。

・最初の病院、歯医者はどうして舌癌を疑わなかった!?。無駄に半年も過ぎてしまった。さっさと「紹介状」さえ書いていれば…。

・薬の副作用で口内炎が多発することはあるが、1つの口内炎が治らないのは異常。普通の口内炎は出たり消えたりするけど、癌は消えることは無い。1ヶ月を目安に口腔外科、耳鼻科受診を検討して欲しい。

舌癌を早期発見・予防するには?セルフチェック方法を紹介

日本口腔外科学会(事務局・東京都港区)はホームページで「口腔がんのセルフチェック表」として10項目をあげています。定期的に口の中をセルフチェックすれば、口腔がんは比較的簡単に発見できて、早期治療につながるため、同学会は10項目のチェックを勧めています。

「口腔がんのセルフチェック表」

~手順1 明るい光の下で鏡を使って
 *唇の内側と下あごの歯ぐきを見て、触って下さい。
 *頭を後ろに傾けて、上あごの歯ぐきとその間を見て、触って下さい。
 *頬の(裏側)の粘膜を見て、触って下さい。
 *舌を前に出して、舌の両脇、舌と歯ぐきの間を良く見て、触って下さい。
 *下あごから首にかけて触って見て下さい。

~手順2 良く観察し、チェックしましょう!
 *白い斑点や赤い斑点はありませんか?
 *治りにくい口内炎や、出血しやすい傷はありませんか。
 *盛り上がったできものや固くなった所はありませんか?
 *顎の下と首の脇に腫れはありませんか?
 *食べたり飲みこんだりがスムーズにできますか?

同学会は、口腔がんのできやすい場所は「舌・歯ぐき・頬の粘膜」とし、特に中高年齢者には毎月1回のセルフチェックを勧めています。

まとめ

堀ちえみさんの話を知り、改めて健康の大切さと尊さを思い知ると同時に、なにか少しでも不安があったら即行動する勇気の大切さを勉強させていただきました。どうか堀ちえみさんがしっかり養生され、また元気にテレビに戻ってきてくれる日が早く来ることを願ってやみません。